別れ話をされた日に読むべき、構造理解
突然別れを切り出された
ある日突然やってくる関係の大ピンチ。
夜間救急センターに駆け込むがごとく、カウンセリング予約をとった結果、
「自分軸を育てましょう、3ヶ月継続カウンセリングで!」
「向き合うのは相手じゃなくて、自分なんですっ!」
と言われて前向きに納得できる人間は存在するだろうか。
そして彼から「らちがあかないから、明日会って話そう」と言われる。
明日、別れるかどうか結論が出るだろう。
明日、逆転大ホームランをスタンドに叩き込み、彼の心をひっくり返さなければ、終わる。
焦りが心を覆い尽くす、一刻を争う状況。
残念ながら、このような急なピンチは、人生の転機にしかならない。
急な関係のピンチを、自分の望むかたちで、時間を戻すかのように即解決する方法は存在しない。
なぜそう言えるのか。病気に例えて説明する。
別れ話は大動脈破裂とおなじ
病気(=疾患といいます)は
急性期疾患
慢性期疾患
に分けられる。
「別れを切り出された」「浮気がバレた」
こういったものは、急性期疾患だ。
「不倫が続いている」「音信不通が続いている」
こういったものは、慢性期疾患だ。
別れを切り出された、というのは病気で言えば「命に関わる状態」だ。
具体的な疾患で例えると
・大動脈破裂
・放置していた癌が破裂して命に関わる形で見つかる
このような疾患に近い。
そのまま24時間以内に死亡することもあるが、手術が「できれば」一命を取り留めることはある。
大事なことは「自分の自然治癒力では間に合わず、医療の力がなければ死ぬ」ということだ。
「別れを切り出された」から生還するには、医療のような奇跡的な外力がなくてはならない。
別れを切り出されてから「自分と向き合って〜」と行動しはじめるのは、大動脈破裂を自然治癒力で治そうとするのと同じだ。
それでも残念ながら
「瀕死の関係性の治療」において、医療みたいな奇跡の外力は、現時点で存在していない。
(奇跡の外力があるとして、相手を洗脳する・脅すなどしか思い浮かばず、ほぼ無意味だろう)
どんなに命に関わる状態でも、自前の自然治癒力(少しずつ心を成長させていくこと)しか、方法はない。
そう思っている。
要約
別れ話=命に関わる状態であり、病気であれば手術という外力で生還するが、
「関係性の瀕死状態」を24時間以内に治す外力は存在しないので、
別れ話が出た時点で、一旦死ぬことは避けられない。
やるべきことはひとつ
自然治癒力しか方法がないのなら、やるべきことはひとつだ。
普段から心を育てていくこと。
いつ別れてもいいような付き合い方をすること。
そもそも急性期疾患は、背景に生活習慣病・慢性期疾患・遺伝子異常など、何らかの素因がもともとあることがほとんどだ。(感染症や外傷をのぞく)
だから、ベースを整えることは意味がある。
健康的な習慣を身につけ、そもそも病気にならないようにしましょうネ!
定期的に健康診断(カウンセリング)を受けましょうネ!
意味はある。というよりそれしか道はない。
人生の転機はいつも失恋だった
別れ話から24時間以内の生還はないことはわかった。
しかし終わってはいない。
「命に関わる→死亡」で説明したが、復縁(生き返る)もあり得る。
ただそれは24時間以内の話ではないので、別の機会に。
千田琢哉(作家)の著書によると
3000人以上の経営者・成功者の生い立ちを聞いているうちに
「人生の転機はいつも失恋だった」ということがわかった、とのこと。
別れ話という外力により、人生は軌道修正していく。
さきほどは「別れ話から生還する医療みたいな奇跡の外力」はないと述べたが、
奇跡の外力というのは、別れ話のことなのだ。
別れ話は、かならず人生を好転させる「きっかけ」にしなければいけない。


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