怒りで全て失う人の対策~客室乗務員理論
怒りの自然経過2パターン
怒りの感情は
今爆発させて、今死ぬ
今は我慢して、あとで死ぬ
この2つのどちらかのルートを辿る。
今爆発させて、今死ぬ
怒りを爆発させ、ものにあたったり、言ってはいけない言葉を言ってしまう。
関係が壊れたり、大怪我をしたり、取り返しのつかない事態に発展する。
これは明確な人生の分岐点になり得る。
あるいは、その場ではグッとこらえても数日後リバウンド爆発する可能性は残る。
今は我慢して、あとで死ぬ
だからといって怒りを押し殺すのも良い方法ではない。
溜め込んだ怒りは、屈折となり、不可逆的な状態へ導く。
慢性的に関係悪化したり、精神疾患になるなど、こちらも取り返しがつかない。
ではどうすればいいのか。
平常時に、時間をつくって、どこかに逃す。これが答えである。
(これについては本記事の主旨でないので述べない)
つまらない答えの捉え方が分かれ道
怒りが爆発しそうな時、実は、気を逸らすしか鎮める方法はない。
今その場を離れること
深呼吸をすること
他のことを無理やり考えること
具体的方法もこのようにガッカリするものばかりだ。
ただ考えてみてほしい。
怒りの急性期は、これ以上被害を拡大させないこと、つまり「いかに早く消せるか」が第一目標だ。
人生の分岐点となるシーンを絶対に再生させないことに全力を尽くさないといけない。
つまり「小便でもなんでもええからはよ火を消せ」ということなので、どうしてもその場しのぎ的になる。
よって大した方法は無いというわけである。
ここからが重要だ。
このガッカリ感ゆえに、「よし今度これをやってみよう」と思わないのだが、実はここが分かれ道なことに気づいている人は少ない。
「気を逸らすというのはれっきとした作戦である」を完璧にインストールできていない人が、破滅行動へ向かう人だ。
「よし今度これをやってみよう」とは思わなかった人以外の人には次の道があるので読み進めてほしい。
平常時の準備がすべて
怒りについては、平常時が大事だ。
「怒り爆発しかけているときは、気を逸らすというのが、私のれっきとした作戦だ」と規定しきってしまうことがなにより大事だ。
規定とは、マニュアル・規則のことだ。
飛行機の客室乗務員用に、緊急時対応マニュアルがある。
飛行機が落ちるかもしれないというときに、安全を最大限とりにいくための重要な指針だ。
パイロット「こちら機長、緊急事態。操縦系に問題あり。緊急着陸する」
客室乗務員「は?!なんでなん!!どうなるん!!あたし子供が受験で!!」
このように怒りをぶつけて自爆するのは、マニュアルがインストールされていない乗務員だ。
怒りがわいたときは緊急時である。
緊急時の客室乗務員は即座にマニュアル行動をするということを、真似るのだ。
怒りがきたら、マニュアル=気を逸らす(その場を離れる、深呼吸、他のことを無理やり考える)を、規定だからやるだけ。
そしてこれを平常時に、思っておくこと。
この時の対応は、表面上でいい。
あなたの人生をひとまず最悪から守ることが第一目標だからだ。
怒りに飲まれそうになりながら、一瞬でも「客室乗務員の切り替え」を思い出せるか。
一瞬でも「あっ、そうだった。」となれるか。
ただしこれは訓練が必要だ。
パニック現場をさばく仕事(警備員など)をしたことがある人は、仕事モードを思い出そうとしてみるのでもいい。
緊急時を脱したあとは
怒りから気を逸らすことに成功したら、次は平常時に怒りの処理をする。
これを後始末として必ずしなければならない。
なぜなら抑えた怒りは別ルート(今は我慢して、あとで死ぬ)に流れていき、
今度は慢性的な取り返しのつかない状態になってしまうからだ。
怒り対策は将来への投資
怒り爆発による損失は大きい。
そして爆発を止めるのは平常時の準備だ。
怒り爆発への備えは、財産貯蓄や健康に気を使うことと同じぐらい、将来への投資としてひとつ重要なのではないだろうか。


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